一般に、光は波の性質を持っており、ある一定の方向に振動しながら伝搬する波を偏波と呼びます。光信号が伝搬する光ファイバの断面は、理想的には真円であることが望まれますが、実際は、製造ばらつきや外部応力等により、僅かに楕円形状となっています。楕円化した光ファイバでは、光信号は、振動方向が90度異なる偏波に分裂して伝わるようになります。分裂した偏波を偏波モードと呼びます。この二つの光信号(偏波モード)は、異なる速度で光ファイバを伝わるので、受信器に到達する時間に差が生じます。この時間差を微分群遅延差(Differential Group Delay:DGD)と呼び、PMDの大きさを表す尺度となります。また、光信号の振動方向(偏波モードの方向)、DGDの大きさは、光ファイバの敷設状態によって変化します。これらの現象は、偏波モード分散(PMD)として知られています。
DGDが大きくなると、隣の信号との区別がつかなくなり、光に重畳された“0”と“1”のデジタルデータを正しく識別ができない、つまり通信が出来ない状況につながります。光ファイバで生じたDGDは、光信号に逆のDGDを与えることによって補償できますが、PMDは外部環境に応じて時々刻々と変動するため、その変動を正確にモニタし、その都度適切なDGD補償を行う自動追尾技術が重要となります。
更に、PMDの発生状態は周波数によって異なります。一般に、光信号は、伝送レートに比例して占有する周波数幅が拡がります。このため、光信号は、伝送レートが上がるほど、PMDによる複雑な波形歪みを受けます。
ヘンパモードブンサン




